光三寶荒神社
高野山の麓、紀ノ川のほとり神野々に鎮座する神仏習合の古社
日本三荒神
1月13日(土)午後1時より
光三宝荒神の由緒
空海上人が高野山を開創するまでは、七堂伽藍が甍を並べ神野野寺として栄えていました。
都如使主(つかのおみ)の子孫に豊内丸、田村麿という2人がおり、この豊内丸こそ高野山御開創の大恩人であり、高野山では高野明神、地方では狩場明神として祀られています。
空海上人の高野山御開創に大変協力し、当地にあった寺院、仏像等を高野山へ提供したことにより、当地は僅かに観音寺だけ残り、現在に至っています。
寛治4年白河法皇が熊野参拝の途中当地に立ち寄られ、当地の伽藍が荒廃甚だしいのを見て、観音寺に詣で当地の興隆を一心に祈念されました。
その時、当地巽(たつみ)の方が急に明るくなり、そちらに歩を進めると、三面六臂の鬼神が立っていました。
法皇が「一体お前は何者か」と尋ねると、「我は是れ三宝を衛護する荒神なり、叡慮に応え奉りて当地を守護せん」と言われました。
法皇は早速奈良の仏師に命じて御神体を刻ませ、祠を設けて祭祀されました。
これが三宝荒神であり、光明燐然と輝いていたところから、光三宝大荒神と言うようになり、また天より舞い降りられた所から、天日神として信仰されています。
三面は大日、不動、文珠の三尊と考えられています。
お経の中に「昔日の三人は大日如来、文珠師利、不動明王、亦貧瞋癡、今日は三鬼亦復是の如し。意荒立つ時は三宝荒神、意若しくは寂なる時は本有の如来なり。」と読まれています。 正面の顔は大変柔和で大日如来の姿です。
首にはこれを表す宝冠があります。
次に六臂つまり手ですが、第一の手は左右合わせて合掌してます。
これは如来の姿です。
次に第二の手は、右には蓮花を持ち左は宝珠を持っています。
蓮花は仏心にして大慈悲を示しています。
次に宝珠ですが、宝珠は宝で福分の豊かさを表しています。
次に第三の手ですが、これは両手とも掌を開き外に向って少し垂れています。
これは与願、万人の願いを聞きいれるという印です。
この印は片方だけでも与願になるのですが、光荒神は両方を開いており、その慈悲心の深さ、偉大さを表しています。
御祭神
三宝荒神
荒神は、仏法ならびに伽藍の守護神のことです。
日本では荒魂・和魂の2種の概念があり、前者は害悪をなす悪神であったので、これを祀るものは本来なかったが、仏教の伝来とともにインドに行われた夜叉・羅刹などの悪神を祀り、これを以って守護神とする風習が伝わりました。
古来からいう荒魂を祀って荒神としたのです。
ヒンドゥー教での悪神が仏教に帰依した後に守護神・護法善神とされた風習が、日本の風土でも同じくされたものです。
像容としての荒神は、インド由来の仏教尊像ではなく、日本仏教の信仰の中で独自に発展した尊像であり、三宝荒神はその代表的な物です。
三宝荒神の像容は、三面六臂または八面六臂(三面像の頭上に5つの小面を持つ)が一般的です。
暴悪を治罰するという性質のため、頭髪を逆立てて眼を吊り上げた憤怒の表情を示し、密教の明王像に共通するものがあります。
不浄や災難を除去する神とされることから、火と竈の神として信仰され、多くは、かまど神として祭られています。
狩場明神
高野山の地主神です。
空海が高野山をひらいたとき、2匹の犬をつれた猟師の姿で道案内をつとめたという由来から、この名でよばれるようになりました。
阿多倍王命、坂上田村麻呂命
天授阿多倍王は津加使主のことにして狩場明神の初代に当たり、田村麻呂は分家の武将とされています。
お祀り文
恭しく申さむ、此の所に在す、三宝荒神は、慈しみの心を以て普く衆生を救ひ給へるが故に、光三宝大荒神と唱へ奉る。光三宝大荒神は、無尽無量の光を以て、一切の病影と悪影を払ひ給ひて、光明健全の世間を送らせ給ふなり。
心は形にして形は心となり。
心相は業相となり縁起し行くものなり。
生命は煩悩の闇にゆらめきて定かならず。
願はくば真実の光を照し給ひて、一切を懺悔し、金剛堅固の成道を与へ給はんことを。
若し病ありて悩めるものあらば、慈悲の光明を放ちて、心の病影を速やかに除かせ給ひ、身心共に健やかならしめ給へ。
南無光三宝大荒神と唱え奉り、一心不乱に祈念するものあらば、大智の火をかざして、其の願ひに順ひて、悉く成就せしめ給へ。
天れ一燈を献じて信仰を興し、信仰を以て一燈を献じ、慈悲の光を似て普く衆生に及ぼし、無垢清浄の心を似て、衆生も吾等も皆共に、光明救世の道を、成ぜしめ給はむことを。
南無光三宝大荒神無量無辺福徳円満成全願
御真言 おんけんばやけんばやまにそわか
此のお祈りの文は白河法皇熊野行幸参詣の砌神野々村に於いて、光三宝大荒神を感見し給ひ書き認め給ひしものと伝えられています。
年中行事
1月1日、2日、3日
修正会・初詣
写真は近所の保育園の子供たちの初詣の様子です。
毎年先生を含め全員でお参り下さいます。
小さな頃から神仏に親しむのは情操上とてもいい事だと思います。
特に東洋の神仏は西洋の絶対的なGodと違って自然と共に在り自然そのものです。
八百万の神に山川草木悉有佛性この感覚を上手く次代に繋いでいきたいですね。
初荒神大護摩・甘酒接待 午後1時~
年末から年始にかけてお持ち頂いた信者様の各々の願いを書いた護摩木を拝殿前に設えた護摩壇にて盛大にお焚き上げし皆様の無病息災・所願成就をお祈り致します。
当日は午前中から甘酒やお餅のお接待があり護摩前後には天城流湯治法による無料体験施術も行われます。
2月3日(前後一週間)
節分・星祭
願主の一年の息災延命を願い各々の当年星を勧請・お祭りし節分の前後七日間ご祈祷致します。
願主の方々にはご祈祷後お札をお渡しします。
節分当日には御祈祷した豆をお持ち帰り頂きます。
(但し数に限りがあります。)
9月第二土曜日
献灯祭(万灯供養) 午後6時~
密教僧侶による法要の後、世話人さんや信者様により灯籠・ローソクに火が灯され荒神様、明神様に献灯され各々の無病息災・諸願成就などを願います。
境内は厳かで幻想的な雰囲気につつまれます。
光三宝荒神は荒れる火を鎮める神様、荒れる天候でも、休むことはありません。
12月13日
納荒神
毎月13日
月例御縁日 午後2時~
毎月午後二時より信者様方と拝殿にて読経後に祈願の護摩木をお焚き上げ致します。
管主の記
菅 原 成 典
アクセス
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☎ 0736-32-7484
お問い合わせ
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